パソコンの動作が「重い」「遅い」と、作業がまったく捗らず本当にストレスが溜まりますよね。
でも、ご安心ください。
高価なPCに買い替えたり、専門業者に修理を依頼したりする前に、まずは紹介する簡単なメンテナンス方法を試してみましょう。
思いのほか、動作が軽くなるかもしれません。
STEP1:裏で動く「不要なタスク」を整理する(タスクマネージャー活用法)

パソコンは人間と同じように「同時に多くの作業」を抱えると、処理能力が分散されてパフォーマンスが落ちます。
特に、裏で起動しているアプリやプロセスが多いと、CPUやメモリを無駄遣いして動作が重くなります。
タスクマネージャーを使って負荷の高いアプリを確認・終了
キーボードのCtrl + Shift + Escの3つのキーを同時に押して、タスクマネージャーを起動しましょう。
- 表示されたウィンドウの「プロセス」タブをクリック
- 「CPU」や「メモリ」の項目をクリックして、使用率が高い順に並べ替え
- 不要なアプリ(自分で開いた覚えがあるもの)が上位にあれば、動作を遅くしている原因の可能性あり
- アプリケーション名を右クリックし「タスクの終了」を選択すれば、強制終了できる
※作業中のデータが失われる可能性があるため、必ず保存してから行いましょう。
「心当たりのないソフト」は安易に終了させないでください。
Windowsのシステムに不可欠なプロセスを誤って終了させると、パソコンが不安定になったり、突然シャットダウンしたりする可能性があります。
不明なプロセスが気になる場合は、プロセス名をインターネットで検索し、安全性や役割を調べてから判断しましょう。
スタートアップアプリを見直して、起動を速くする
パソコン起動時に自動で立ち上がるアプリが多すぎると、起動完了までに時間がかかります。
- タスクマネージャーを開き「スタートアップ」タブをクリック
- 不要なアプリ(ブラウザ、オフィスソフト、ゲームランチャーなど)を右クリック
- 「無効化」を選択
- ウイルス対策ソフト
- バックアップソフトやOS更新関連
STEP2:「作業スペース」を確保する(ディスククリーンアップと整理)

パソコンにとって、データを保存する場所(Cドライブなど)は「作業用の大きな机」です。
机の上が「不要な書類」や「道具」であふれると、作業をするスペースがなくなり、動きが鈍くなります。
ディスクの空き容量を増やすことは、PCのパフォーマンス改善につながります。
Windowsの「ディスククリーンアップ」を使う
Windowsには、不要なファイルを安全に掃除してくれる「ディスククリーンアップ」という便利な機能が備わっています。
- エクスプローラー(フォルダのアイコン)を開き、左側のメニューから「PC」を選択
- 「Windows (C:)」ドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択
- 「全般」タブの中にある「ディスクのクリーンアップ」ボタンをクリック
- 「削除するファイル」の一覧が表示されたら、「ダウンロードされたプログラムファイル」や「インターネット一時ファイル」「ごみ箱」などにチェックを入れ、「OK」ボタンを押す
「ごみ箱」にチェックを入れる前に、必ずデスクトップの「ごみ箱」アイコンをダブルクリックして中身を確認しましょう。
必要なファイルが残っていないことを確かめてから、チェックを入れて「OK」ボタンを押します。
- ダウンロードされた「プログラムファイル」について
-
ディスククリーンアップで表示される「ダウンロードされたプログラムファイル」は、Webサイトから一時的にダウンロードされたプログラムファイルのことです。
「ダウンロード」フォルダ内の不要なファイルを整理したい場合は、エクスプローラーから手動で確認・削除するのもおすすめです
使わないソフトは「アンインストール」する

長年使っていないソフトが、容量を圧迫している場合もあります。
- 「スタート」メニューから「設定」(歯車のアイコン)を開く
- 「アプリ」をクリック
- ソフトの一覧から不要なソフトを選んで「アンインストール」をクリック
アンインストールは依存関係やライセンス、設定の喪失に注意しましょう。
OS組み込みやプリインストールアプリは、特に慎重に扱います。
ストレージが SSD か HDD か確認し、デフラグ等の操作を誤らないことが重要です。
STEP3:「見えない敵」を駆除する(ウイルススキャン)

動作が「急に」「極端に」遅くなった場合は、ウイルスやマルウェア感染の可能性も視野に入れましょう。
Windows標準のセキュリティ機能でチェックする
特別なウイルス対策ソフトを入れていなくても、Windowsには標準で「Microsoft Defender」という強力なセキュリティ機能が備わっています。
- 「スタート」メニューから「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」の順に開く
- 「ウイルスと脅威の防止」をクリック
- 「ウイルスと脅威の防止の更新」から定義ファイルを最新の状態に更新
- 「スキャンのオプション」を選び「フルスキャン」にチェックを入れて「今すぐスキャン」をクリック
※フルスキャンは数時間かかる場合がありますので、時間に余裕がある時に行いましょう。
もしウイルスが検出された場合は、画面の指示に従って安全に駆出除・削除してください。
STEP4:それでも解決しない場合の次の行動

ここまでのステップをすべて試しても改善しない場合は、以下を検討しましょう。
専門サポートに相談する

設定をむやみに変更し続けると、かえって状態が悪化する場合もあります。
早めにサポート窓口へ相談するのが安全です。
- メーカーの公式サポート
- 家電量販店の修理カウンター
- PC専門店の診断サービス など
ハードウェアの限界を見直す

以下に当てはまる場合は、ハードウェアのスペック不足が原因かもしれません。
- メモリ(RAM)が4GB以下
- ストレージがHDD(SSD非搭載)
- 古いCPU(第6世代以前など)
メモリ増設やSSD換装でも大幅な改善が期待できますが、それでも性能不足を感じるなら買い替えも視野に入れましょう。
まとめ|まずは「簡単にできること」から始めよう

パソコンが重い・遅いと感じたら、いきなり修理や買い替えを検討するのではなく、まずは紹介した4つのステップを実践してみてください。
- 裏で動く不要なアプリを終了・整理
- ストレージの空き容量を増やす
- ウイルスチェックを行う
- 自動起動の見直しやアンインストールで軽量化
多くの場合、これだけで十分改善が見込めます。
それでも直らない場合は「専門サポート」への相談を検討しましょう。
